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私はそっと起き上がり、あくびをするとこそこそ話していた女達をちらっと見た。
チラリとみただけのつもりだけどもしかしたら睨んでいるように見えたのかもしれない、女達は気まずそうに教室からでていった。
あなた達は……本当のことも知ろうとしないのね。
「沙羅ちゃーん」
「……」
もう当たり前のように真由が私の席にきた。相変わらずの愛嬌溢れる笑顔だ
ばかだね
あんたが損するんだよ?
「ねえ?放課後の委員会の説明めんどっちいよね~」
「……」
「てか去年したからわかるしね!」
唇を付きだしふんっと言う真由。
「……」
「サボったら怒られるかな?」
「……」
「…沙羅ちゃん、真由ね本当は──」キーンコーンカーンコーン───
真由の声はチャイムに遮られた。
「…ぁ」
「早く席につきなよ」
「うん、じゃあまたね」
一瞬悲しげな表情を見せた真由はまた笑顔になり席につく。
本当は……なによ
ちょっとだけ気になった
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