脱退

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「土方さんの馬鹿…」 何度呟いただろうその名前を再び呟く。 部屋に戻った後は、不貞寝を決め込んだのだが…なかなか眠れない。 処分………何されんだろ 俺。 やっぱり殺されるのか? この時代といったら、なんだろ。 …切腹? それは流石にちょっと…。 拷問…も御免だ、痛いし。 斬首と考えた瞬間、河上に首を狙われた時のことを思い出した。 もし吉田があの時助けてくれなかったら…俺はどうなっていただろう。 ……考えたくもない。 「……死にたくねえなあ」 手で頭を覆い、目を閉じた。 「そんなに死にたくない?」 突然した声。 驚いて手をどけると、俺の顔を一匹の黒猫が見下ろしていた。 「へ…ね、猫?」 あれ…?今、確かに声がしたはず…。 ーしかも……アイツにそっくりな……。 .
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