泥沼中期

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年末になり年越しは2人で過ごす予定だった。 彼が買い物に行くついでに スーツをクリーニングに出してほしいと頼まれた。 僕の車の後部座席においてあるからと。 彼の車の後部座席からスーツを 取り出そうとした時に、 助手席の下に紙袋があった。 あんまり普段は気にもとめないタダの紙袋の中身が気になり 開けてみると、子供の七五三の写真が出てきた。 千歳飴を持ち、コスモスが咲いてる原っぱで着物を着た2人の女の子があどけない表情をして映っていた。日付けを見て驚いた。 このマンションの引っ越しの日だった。 彼が仕事だと言ってた日。
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