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それは…違う。
私は強いわけではない。
だって……
「私も同じ」
「え?」
唐突な言葉に彼女は顔を上げて驚いたように私のことを見つめた。
「私も……人に嫌われるのが怖かった。
だから、人と関わらないようにしていた。一人でいる方がいいと思っていた。
そうすれば、傷つくことはないし…。
あなたと一緒。
ただ本当に人とつながりを持つのを恐れているだけ。
だから別に私は強いわけじゃない。
いや……
むしろ弱い」
「華山さん…」
それきり、しばらく無言の時が過ぎた。
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