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一人にしない。
その言葉は……
私がずっと待ち望んでいた一言かもしれない…。
彼女は濡れた頬をグイッと拭うと、私の腕を離した。
そして代わりに手をとって両手で包み込んでくる。
「私も……
逃げないから。へらへらして、周りと深く関わらないように、傷つかないように逃げてたけど、
もうしない。
だから華山さん……
私と初めての…
本当の友達になってください!」
手を熱く握り、涙がまだたまっているきれいな瞳の彼女を見ていたら、
なんだかこっちまで泣けてきた。
ポロポロと、これこそ何年振りかに涙があふれる。
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