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ピキーー……と、
空気が凍りつくのを感じた。
「誰に、聞いたの」
今までに聞いたことのないくらい冷たい声で聞かれた。
ちぃは壁側に顔を向けていてこちらを向かない。
「なにが……」
ちょっととぼけてみた。
「その名前、誰に聞いたのかって言ってんの」
思わず身震いしてしまうほど、恐ろしい何かを感じた。
今、私と話しているのは本当にちぃ?
「もしかして、本人に会ったの?」
私は答えるのがなんだか怖くて、ちぃはこちらを向いていないから見えるはずないのに、頷いた。
「会ったんだ」
やっと振り向いたちぃの目は、私以上に
闇、だった。
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