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「付き合ってほしいんだと。返事は放課後学校の裏で待ってるだってさ」
ちぃが頬を真っ赤にさせて目をキラキラさせた。
「あ~~らぁ~~!!まさかの!!まさかの展開ですわよ!!ちょっと興奮してきた!!返事は!?返事はどーするの!?」
私はちぃのおかげで熱くなった空気を凍らせる様な声で言った。
「断る。」
ちぃが新たに持ち替えたシャーペンをパキンといとも簡単に折り曲げた。
「コハク。君がそこまで馬鹿だとは思わなかったよ」
「ちぃよりは頭いい自身あるよ」
ちぃは折れたシャーペンを拳の中でぐちゃぐちゃにしてサラサラとした砂をつくりだす。
「まあいいさ。理由を、ちぃ様を納得させるような理由を言ってご覧なさいよ」
「まず、興味ない。」
私は皆が好きになる様なモノや人が嫌いだ。
それはちぃも分かってくれていると思っていたけど。
「あと、学校の裏で待ってるとか。用があるなら自分から来いってなる」
私が話し終えるとちぃは呆れた様なため息をついた。
「はぁ……。だからあんたって子は……。いつまでたっても友達できないよ?」
「別に。ちぃがいればいいと思う」
「だぁ!!そーじゃないでしょうが!!」
頭をわしわしと掻き毟り苛立ちを露わにするちぃ。
「ほらまずその冷たい目をやめなさいよ!見てるだけで氷漬けにされそうだよ!!」
「どこが冷たいの」
私はわざとちぃに顔を近づけ目を大きく見開いた。
「ううぅぅ……っ。や、やめんかバカ!!」
ちぃに頭突きを食らわさせられそうだったので素早く後ろに避けた。
あれを食らったら頭蓋骨が砕けそうだ。
「ふぅ……。コハクの目って見てるとさぁー、なんか吸い込まれそうななんと言うかブラックホール的なのを感じるよー」
それで頭から吸い込まれたとでも言いたいのかな。
「ぼうりょくはんたい。」
「うっせ!!」
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