アミラス学園

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そんなXランクの俺ですら圧倒され、数十秒にわたって思考が停止させられてしまう程の世界をたって一人で創り出してしまう使い魔。 一体どんな奴なんだ。未だに俺の前に姿すら見せてはくれない。 と、頭にチラつかせた瞬間。 「お前が私を呼び出したソル・ラトス、だな?」 不意に背後から気配と共にかけられた声。 その気配と声に僅かに動揺した俺は素早く体を180度回転させ、声の持ち主を視界に入れる。 そこには確かに、人が一人俺と同じ様にして草原に立っていた。 いや、正確には人ではなくて魔物に分類されるんだがな。 でもいつからそこにいた? 俺と奴の距離は5mもない。俺がこの距離で気付かないなんて……。 声をかけられなければ気配を察知出来なかった。 「あ、ああ。そうだけど、何で俺の事を?」 疑問だ。 確かに俺は人間界ではガルディア帝国の八神将の1人だからそれなりに有名人だ。 だから奴が俺の名前ぐらい知っていても疑問は無い。 俺が質問したいのは、何故俺がソル・ラトスということを見破ったかだ。 長年の付き合いの奴なら魔力の波長で分かるかもしれないが、こいつは違う。 「なんだ、そんな事か。 私の理想郷にいながら私にその存在を隠せるとでも思ってたのか?ソル・ラトス」
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