超金持ちのアイツら

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「それじゃ、行ってきます」 私はプリンを鞄の中に入れて家を出た。 「あ……暖かい!もう春なんだなぁ」 近所は桜の木が咲いてて綺麗だ。 私が桜に見とれていると美咲の声が聞こえて来た。 「あ、居た!姫ーー、こっちだよ」 美咲が手を振って叫んでいる。 「美咲ーー!」 私は美咲の所に走った。 美咲に言わなくちゃ!とうとうプリンを取ったって。 「聞いて、美咲!私ね、とうとうプリン取ったんだよ」 美咲ならきっと喜んでくれるだろう。 「そうなんだ!!良かったね、姫……私もね、報告があるの」 思ったより喜んでくれなかった事も悲しいけど美咲の報告って言うのも気になる。 「報告って何?教えて、美咲」 私がそう言うと美咲は顔を赤くさせてもじもじしだした。 「…う、うん。私…ね……恋しちゃったみたいなんだ」 恋!!でも一体誰に恋なんてしたの? 「で、誰が好きなの?」 親友に好きな人が出来た事が嬉しかった。 「姫も知ってる人だよ!当ててみて?」 当ててみてって言われても……心当たりは無いしな。 「うーん……誰だか分かんないよ!勿体ぶらないで教えてよ」 「…ほ、ほら!合格発表の時…不良に絡まれたでしょ?」 もももしかして、美咲……あの超デブのヤクザが好きなの!? 「……美咲、悪い事言わないけど止めた方が良いよ!」 これは親友として言った方が良い、あんな奴と付き合ったら美咲が不良になっちゃう。
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