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道場からすぐに家に戻って1つあるちゃぶ台の前に座った。
私の家は1階建てで自分の部屋も庭も無くドアはトイレとお風呂だけ、しかも所々ボロボロだ。
「それじゃ、いただきます!」
お母さんの挨拶により壮絶なプリンの取り合いが起こる。
「プリンは私のよ!」
私はプリンに手を伸ばしたけど届かない。
「あ、翔太!」
翔太が私の体を引っ張っていたのだ。
「姉ちゃんだけにはプリンは渡さないぞ!」
と言った。
な、なんて生意気な弟!普通、お姉ちゃんには譲るもんでしょ?
「姉ちゃんに譲るなんて、どうかしてるよ」
「くっー…」
こうしてる間にもプリン1つはお姉ちゃんに取られてしまった。
「やったー!プリン、頂き♪」
お姉ちゃんは大喜びしてる……いいなぁ…。
プリンの残り、あと2つ。
「そりゃあ!」
「うわっ」
私は翔太に背負い投げをして一直線にプリンへと飛んだ。
「今度こそ、プリン頂き♪」
すると、更なる邪魔が私を待ち受けていた。
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