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「ホッホッホッ、プリンはわしのもんじゃ」
そう言ってお師匠様は目にも止まらない速さでちゃぶ台の上に置いてあるプリンを奪った。
「あーー、プリンがー!」
「ホッホッホッ、プリンは頂きじゃ」
く、悔しい……でも、やっぱりお師匠様はすごい!
ってそんな事考えてる暇は無い、プリンは残り1つだ。
「残りのプリン、今度こそ」
私は勢いよくプリンの元に走った。
やったー!プリンゲット♪
と思った時、その夢は破れた。
「あら、プリン1つ余ってるわね……もらい♪」
そう言ってお母さんが残りのプリンを取った。
ガーーン!ま、まさかお母さんに負けるなんて……。
「はぁ、今月もダメかぁ」
翔太は悔しくないの?
「うっ……こ、今月も…うっ……ダメだった」
私は泣いた。
「まだまだ甘い、修行を怠るな」
お師匠様はそれだけ言って道場へ戻って行った。
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