プロローグ

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聖華高校は私の家からあんまり遠くは無い。 「み、美咲……合格してなかったらどうしよう」 私は涙を浮かべる。 「もう、大丈夫よ!あんなに頑張ったんだから合格してるよ」 「うっ、やっぱり美咲大好きだよぉ~~!!」 私は泣きながら美咲に抱きつく。 「ちょっ、姫!早く行かなくちゃ」 「グスッ、うん」 交差点で信号待ち、私は入試の事を考えていた。 はぁ……入試の日、やっぱり分からなくて適当に書いちゃったんだよねぇ…。 これはヤバい…適当で合格出来る程甘くは無いはずだ。 「ど、どうしよう……」 と呟いてしまった。 「どうしたの、姫?」 そして心配そうに私を見つめる美咲。 適当に書いちゃったなんて言えないよぉ~!! 「ううん、何でも無い……緊張してるのかも」 苦しんで出た答えだ。 「そう、きっと大丈夫だよ!あっ…青になったよ」 信号が青になって皆が一斉に歩き出す。
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