105人が本棚に入れています
本棚に追加
/67ページ
聖華高校は私の家からあんまり遠くは無い。
「み、美咲……合格してなかったらどうしよう」
私は涙を浮かべる。
「もう、大丈夫よ!あんなに頑張ったんだから合格してるよ」
「うっ、やっぱり美咲大好きだよぉ~~!!」
私は泣きながら美咲に抱きつく。
「ちょっ、姫!早く行かなくちゃ」
「グスッ、うん」
交差点で信号待ち、私は入試の事を考えていた。
はぁ……入試の日、やっぱり分からなくて適当に書いちゃったんだよねぇ…。
これはヤバい…適当で合格出来る程甘くは無いはずだ。
「ど、どうしよう……」
と呟いてしまった。
「どうしたの、姫?」
そして心配そうに私を見つめる美咲。
適当に書いちゃったなんて言えないよぉ~!!
「ううん、何でも無い……緊張してるのかも」
苦しんで出た答えだ。
「そう、きっと大丈夫だよ!あっ…青になったよ」
信号が青になって皆が一斉に歩き出す。
最初のコメントを投稿しよう!