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やはり…御子も俺と同じ結論にたどり着いた。
「ただ…」
ただ?
「凶器が…分からない」
「確かに…」
死体の切れ口はどれも驚くほど綺麗なものだった
しかも夜中と言えども声を上げれば誰かしら気づくはずだ。
なのに目撃者はおろか物音を聴いた人も0
事件現場の近隣住民もだ
なぜだ…
「もしかしたら…なんだけど――」
いいかけたとき奴が現れた。
黒い帽子に黒のマント、マスクにサングラス。
手にはゴム手袋をはめている
直感で分かる…こいつは
「ヤバい……」
とっさに御子の手を掴み逃げ出した。
冷や汗が止まらない。
無我夢中で走り出した。
途中にあった公園に隠れた。
「どうしたの?」
「多分、あいつだ…切り裂き通りゃんせ!」
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