1749人が本棚に入れています
本棚に追加
/475ページ
「あ、あのっ、大丈夫…ですか?」
俺はそのせいでバランスを崩して自転車から転倒…。
くそっ、格好わりぃ。
…でも良かった…。
あと少しで俺は16歳で罪を起こしてしまうとこだった…。
「へ?」
思わず間抜けな返事をしてしまう。
「あ、あぁ…。俺は大丈夫だけど………お前は?」
「大丈夫です。」
「そっか。…よそ見してて…ごめんな;」
「平気ですよ。俺も学校色んな角度から見てて、うろちょろしてたんで。」
あ…こいつ…。
「新入生?」
俺が聞くと、にこっと無邪気な笑顔を見せて頷いた。
「は、はい!」
そっか…。
俺が一言言うともう一度返事をして、今度は恥ずかしげに顔を真っ赤にしていた。
なんとなく…だけど。
ほんの少し可愛い、と思った。
それにしても…こいつ……背たけぇな…。
「歩ーっ?」
母親らしき女性が何やらこっちに向かってきた。
歩…っていうのか…。
俺はその女性が言った名前を何回も頭にインプットした。
ほら、行くよ!時間なんだからっ!
そういって二人は小走りで学校へ入っていった。
最初のコメントを投稿しよう!