23人が本棚に入れています
本棚に追加
「当たり前だろ。袋の中丸見え。」
プルルル プルルル
サヴァブの着信音が響いた。
「あっ着信だ。ごめん悠哉。」
「いいって早く出ろよ。」
ーなんだ?彼氏か?
だがアイコンをタッチした瞬間、美桜は少し険しい顔をした。
「はい。そうですか。わかりました!今から行きます!」
美桜が珍しく電話で敬語を話した。
「美桜?どうかしたのか?」
すると美桜は俺に近寄り、買い物袋を俺に手渡した。
俺は嫌な予感がした。
「なっなんだよ?」
「ごめん!私急用があるからこれ家にもって帰ってくんない?」
ーは?はぁぁぁぁぁぁ!?
「ふざけんな!何でだよ!急用ってなんのことだ!説明しろよ!」
「アハハハハ。よろしく!」
美桜は笑って誤魔化しながら向こうへ走っていってしまった。
「ちょ、おい!美桜てめぇ!」
叫んだが遅かった。
俺は大きなため息をついた。
ー最悪だぁー。
「まぁなんだ。美桜ん家寄って帰るか。そうしよ・・・・ん?」
俺が方向転換するとサヴァイブのトップ画面右下に黒い何かが動いていた。
なんかの間違いだろうと思い、サヴァイブの電源を落としても黒い何かはうごめくように存在している。
・・・・なんだ?これ。
俺は近づき黒い物体に右手をかざした。
その時、俺の視界にノイズが走り、なにも見えなくなった。
最初のコメントを投稿しよう!