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新世代サイバーインターネットプログラム『ヴァルハラ』
日本が開発した新世代型のネットワークプログラム。
なんでもヴァルハラは従来のネットワークを遥かに上回るらしい。
後はデータが消失してもヴァルハラ内にバックデータがあるから簡単にアップデートできる。
だが最近不可解な事件がヴァルハラで起きているらしい。
まぁ俺には関わりのないことらしいけどな。
この前も大手家電メーカーの大企業のインターネットサーバーが原因不明のシステムダウンを引き起こしたらしい。
まぁ後はその他もろもろだな。
・・・・・あれから俺はトイレで用を達していた。
「なんだか最近物騒だよな・・・・まぁ俺にはなにもできねぇからどうしようもないけど。」
俺は手を洗い、トイレから出る。
トイレから出てすぐの階段で俺はあの人と出会った。
風にたなびく紅の綺麗な長い髪。
そして透き通った白い肌に端正に整った顔つきに翡翠色の双眼。
体つきは無駄のないモデルのような体型をしている。
そんな美女と俺は視線が重なった。
「あっ。すみません。」
ーやっべ。目が合っちまった。
「いや、別に・・・・」
「そうじゃなくて足元にあるメモリースティック取ってもらえますか?」
ーえっ?
足元を見ると青白いメモリースティックが落ちていた。
俺は入らぬ想像をしたためとても恥ずかしくなった。
「あ、はい。」
俺は恥ずかしさのあまり目を合わせないようにしてメモリースティックを拾い、美女に渡した。
「ありがとう。ん?どうしたの顔背けて。」
そう言い美女は俺に顔を近づけてきた。
「いやなんでもないですよ!大丈夫ですから。」
俺は顔を少し引き離し美女を見た。
「フフッ面白いね君は。名前、教えてくれる?」
その美女は子供みたいな笑みを浮かべた。
「紫電、紫電悠哉です。」
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