Endless Ⅰ

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「お姉様ぁぁぁぁあ!?」 混乱醒め止まぬ中、悲痛な少女の叫び。 未だもうもうと埃やわけのわからぬゴミが舞い上がっている。 それでも少女は臆することなく、檀上に飛び上がり、安否不明の姉の姿を探した。 不意に、ぴちゃり……と何か液体を踏んだ。 無論それは血液であり…… 血の気が引いていくのがわかる。 すぐさま魔法で埃を吹き飛ばすと、そこには無残な姿をした姉がいた。 「お姉様ッ!? ディオネお姉様しっかりしてください」 少女は心のどこかで、いつも完璧で無欠の姉なら大丈夫だろうと慢心していた。 だけどそれは仕方ない。 それほどまでにも、ディオネは英雄だった。 この程度の奇襲で、負傷などしないほど、英雄だった。 だけど、それが今や…… 無数の金属の破片が突き刺さり、美しい白肌は赤く爛れていた。 「誰か! 早く救護班を!」 それでも手遅れではないかとよぎる。それを振り払うように叫ぶ。 喉が張り裂けんばかりに叫ぶ。 だけどそれを嘲笑うかのように、爆弾のようなものが少女の前にあり────
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