prologue

2/2
前へ
/4ページ
次へ
あなたの傍にいれるだけで幸せ、それ以外は何も望まない。 私の気持ちに気づいてほしいとも、ましてやあなたと付き合いたいなんて、考えたことすら無かった。 優しいブラウンの、さらりと揺れる長い髪 まるで吸い込まれそうなほど深い輝きを放つエメラルドの瞳 毎朝私の髪を撫でてくれる暖かい手 好きなところを上げたらキリが無いけれど、1番好きなのは笑顔 私がこの世に生まれて、初めて目にしたものは彼の笑顔だった。 美しいエメラルドの瞳を細めて、形の整った眉を少し下げて、嬉しそうに微笑む顔、 あの時から、1度だって忘れたことは無い… それでも、私はこの想いが報われることなんて無いと知っていたし、報われることを望みはしなかった… 否、望んではいけないのだ 私は…人形なのだから
/4ページ

最初のコメントを投稿しよう!

2人が本棚に入れています
本棚に追加