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飲み物配るタケを、宏が手伝う。
次いでとばかりに、都織がデザートまで並べ出す。
まだ早いんじゃ――ああ!
ほら、みろ!
びかりんと瞳を輝かせたタケが、飲み物配りを宏に押し付け、ゼリーに手を出したじゃないか!
あ、和泉に手を叩かれたぞ。
「たけちゃん、ダメ! ちゃんと食事してからだよ!」
「はあ~い」
タケは大人しく、ゼリーを離した。
一通りセットし終えて皆が腰を据えた所で、
「じゃ、食べようか」
和泉の一言を合図に、『いただきます!』と元気に手が伸びる。
がつがつ派とパクパク派、それともそもそ派。
がつがつ派は恐ろしい勢いで、捕食していく。
パクパク派は、まあ其なりに。
もそもそ派は、いつ食べ終わるのか、心配な程に遅食いだ。
当然、タケと和泉。
それと、宏。
スローモーションの世界だ。
真逆の早送りがつがつ派は、止まる事無く突き進む。
箸が。
凄いな、大量の弁当が、どんどん消えていく。
パクパク派も、負けじと箸を進めている。
食事って、ワイワイ楽しく喋りながらするもんじゃなかったか?
喰うか喰われるか、こんなサバイバルじゃないと思うが。
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