動物園へ 行こう!

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「たく兄、早く食べないと、無くなるよ?」 パクパク派の都織に、言われてしまった。 おっとっと。 出遅れた。 俺も慌てて、箸を掴む。 和泉、帰りを考えたのか、弁当は纏め易いホイルや紙製品に入れてあった。 これなら、帰りはリュック1つに纏まりそうだ。 いや、リュックも纏めるから、2つだな。 相変わらず、和泉の弁当は美味い。 冷めた時の味を考えて作られているから、本当に美味いんだよなぁ。 タケのお茶も、良い口当たりだ。 緑茶に紅茶、コーヒーを、ホットとアイス両方用意してある。 上手いコンビだよな、タケと和泉は。 そんな2人はゆったりもしゅもしゅ、のんびりおにぎりにかじり付いている。 「この後は、どうするんだ?」 腹が膨らんだ兄さんが、ゼリーに手を出しながら訊いてきた。 どうする?、とタケを見る。 気付いたタケは、がさごそと案内図を取り出し、 「『わくわくコーナー』行って、鳥類を見る。 その後は、わんこ村」 わんこ村? どれどれと案内図を見れば、確かに『わんこ村』とある。 その近くに、『にゃんこ小屋』が。 絶対、寄るな。 タケ、猫も好きだからな。
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