182人が本棚に入れています
本棚に追加
「たく兄、早く食べないと、無くなるよ?」
パクパク派の都織に、言われてしまった。
おっとっと。
出遅れた。
俺も慌てて、箸を掴む。
和泉、帰りを考えたのか、弁当は纏め易いホイルや紙製品に入れてあった。
これなら、帰りはリュック1つに纏まりそうだ。
いや、リュックも纏めるから、2つだな。
相変わらず、和泉の弁当は美味い。
冷めた時の味を考えて作られているから、本当に美味いんだよなぁ。
タケのお茶も、良い口当たりだ。
緑茶に紅茶、コーヒーを、ホットとアイス両方用意してある。
上手いコンビだよな、タケと和泉は。
そんな2人はゆったりもしゅもしゅ、のんびりおにぎりにかじり付いている。
「この後は、どうするんだ?」
腹が膨らんだ兄さんが、ゼリーに手を出しながら訊いてきた。
どうする?、とタケを見る。
気付いたタケは、がさごそと案内図を取り出し、
「『わくわくコーナー』行って、鳥類を見る。 その後は、わんこ村」
わんこ村?
どれどれと案内図を見れば、確かに『わんこ村』とある。
その近くに、『にゃんこ小屋』が。
絶対、寄るな。
タケ、猫も好きだからな。
最初のコメントを投稿しよう!