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ちょっと戻って、ロック希望の遊園地。
キラリと目を光らせたロックは、和泉の手を引いて真っ直ぐメリーゴーランドに向かう。
その後を、ぞろぞろ着いて行く。
「さすがにこの年でメリーゴーランドは恥ずかしいから、俺はパスな?」
最もな兄さんの意見に、大半は同調だ。
和泉とロック、タケにコウ、都織と宏の6人が、木の馬に跨がりくるくる回る。
ミステリーハウスやら室内系のアトラクションが多い、一画だ。
楽しそうだな?
「うきゅきゅ~」
メリーゴーランドから降りて来た宏が、奇声を発しつつよたよた近付き、俺にしがみ付いてへたり込んだ。
だめだ、こりゃ!
和泉以上の、ヘタレだなぁ。
「たく兄、何か言った?」
変に鋭い和泉が、ロックに手を引かれながら振り返った。
「いや、別に」
答えて、宏を背負う。
「すみません」
友明が、心底申し訳なさそうに、頭を下げた。
苦労人だな、友明は。
「気にするな。 宏は見てるから、皆と遊んでこい」
そう言ってやったが、友明は離れない。
多分、気を遣ってんだろう。
タケにアイコンタクトを送れば、タケは走り寄って来た。
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