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🐱🐱🐱🐱🐱
夕飯済ませ、ぞろぞろ古式豊かな銭湯に行って、一息ついた頃――
我が家の無法者が、帰宅した。
「おー、皆居るんなら、もっと早く帰りゃ良かった!」
残念と喚きながら酔っ払いが、土産を寄越した。
何処から手に入れたのか、大量の花火だ。
早速、庭に飛び出す都織とロック。
花火を手に、2人を追うのはタケとコウと斗真。
ちょっと出遅れた宏と仁と友明。
アイスコーヒー片手に庭に出て行くのは、伊織、李杜、真澄。
で兄さんが、バケツに水を入れて、現れる。
?
和泉が居ない?
「あれ、和泉は?」
兄さんに訊けば、店に行ったとの事。
何だろうと思いつつも、始まった花火に意識を向けた時、
「んしょ」
と和泉が、店の袋を手に現れた。
「いっちゃん?」
歩み寄るタケに、和泉は袋を渡す。
覗き込み、タケは笑った。
「いっちゃんからの差し入れだよー、早い者勝ちだよー!」
叫ぶタケの両手には、しっかりアイスが握られていた。
「たく兄、今日はありがとう♪」
はい、と和泉が差し出したのは、俺の好きなしろくまアイス。
和泉こそ、お疲れ様。
ご馳走さん。
end
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