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オマケ♪
部屋に戻ってごそごそと着替える和泉は、
「あ! いけないいけない!」
呟きながら、小さいショルダーバッグを持ち上げる。
今日1日、ずっと掛けていたバッグだ。
「大丈夫だった?」
そう言って中を覗き込むと、ぴょこりと顔を出す――
――黒っぽい小さな蜥蜴。
チロリと舌を出し、和泉の腕によじ登る。
「クロト、疲れたでしょ?」
スリスリスリスリ、和泉の腕に頬擦りする蜥蜴。
「急に李杜が秋葉原に行くって言うから、慌ただしく便乗したけど……」
和泉は蜥蜴の『クロト』を、そっとクロトの『和泉手作りハウス』に下ろす。
ちょっと、伸びらしい仕草をするクロト。
元気そうだ。
「バッグの中からで残念だったけど、クロトが会いたがってた蜥蜴の王様――恐竜が見れて良かったね?」
……和泉、蜥蜴を連れ歩いてたのか!?
「うん、クロトが恐竜見たいって言ったからね。 ねぇ?」
とクロトに振る和泉。
笑顔の和泉は、やっぱりクロトと会話を交わしているようだ。
「いっちゃん……」
ドアの隙間から覗き込んでた尊が、呆れ果てた声を掛ける。
「!?」
何時から覗いてた!?
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