初詣へ 行こう!

32/32
182人が本棚に入れています
本棚に追加
/528ページ
「俺もライバル!」 パクリとたこ焼きを食べつつ、尊もロックに言い放つ。 「なら、俺も」 孝哉も便乗。 「なっ!?」 ロックは絶句。 「あと、とーくんと真澄ちゃん、そうそう友明の弟のむーちゃんも、いっちゃんを狙ってるからね? ロック、ライバル山程いるよ~♪」 ニヤリニヤニヤ、意地悪く尊が言う。 「いっちゃん~! たけちゃんが、苛める~!」 あっさり和泉に泣き付くロックは、どう見ても『弟』だ。 「あー、はいはい。 可哀想にねぇ、ほらほら良い子だから泣かないの」 そう言いながらロックの涙を拭ってやる和泉は、兄どころか姉。 いや、母親だぞ? ロック、断言するが、お前の恋は絶対成就しない! 💔 だよな、狛うさぎ? 振り返った鳥居の側で、ちょっと可愛さから離れた狛うさぎが、 『きゅきゅきゅきゅ♪』 と笑った様な気がした。 わいわいガヤガヤ、賑やかな神社を後にする。 まだ除夜の鐘が、何処かの寺から聞こえてきていた。 おめでとう! また1年、宜しくな? 前を歩く皆に、俺はそっと声を掛けた。 終わりimage=466147577.jpg
/528ページ

最初のコメントを投稿しよう!