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夏休みの初日。
上手い事兄さんも休みが取れたので、高校生'Sを引き連れて、和泉ご所望の動物園に行く事となった。
目的地は、県内の動物公園。
ちょっとした遊園地も有る場所だ。
ただ、参加人数が増加した為、マイカーではなく、地球に優しい交通手段の利用となった。
つまり、電車。
参加者は俺・黒岩 匠、和泉とタケとコウと兄・崇、追加で伊織に李杜に真澄、斗真、都織、最近ちょこちょこ我が家に出没するロック、更には新顔の仁、宏、友明――総勢14名。
まあ、見事に大所帯。
しかも和泉とタケを除いて、それなりの美形揃いだからまた、人目を惹く事惹く事……
これだけ居ると、老若男女総ての視線を集めまくりだ。
絡み付く様な若い女性陣の視線と、睨み付けてくる若い野郎共の視線は、一番厄介で鬱陶しい。
そして何故か、お年を召された方々とチビッコ達の視線を集める、和泉とタケの2人。
美形集団の中心にいる平凡な2人組は、ほのぼののほほんとした空気を醸し出し、にへらぁ~とだらしなく笑っている。
「しかし、随分増えたな?」
隣に腰を下ろす兄さんが、楽し気に高校生'Sを見詰めて呟いた。
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