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車内で何やってんだよ、お前等!?
「美原も、他人の事言えないと思うぞ?」
ちょっと笑いながら仁が言うと、他の連中が同意する様に頷いた。
苦笑う伊織。
その向こうで、斗真に抱えられたままのロックが、
「そうだそうだ! 伊織、横暴! いっちゃんは、俺と遊べ!」
何ぞと喚いていた。
まったく!
仕方なさそうに和泉は、ロックを手招く。
パッと斗真の腕から飛び下り、ロックは一目散に和泉に駆け寄る。
「どーん!」
とか言いながら和泉に抱き付くロックの口に、和泉はぎゅむっと何かを押し込んだ。
「もみゅ?」
もごっと口を動かしたロックは、ニッと笑うと、もごもご口を動かし続ける。
それを目に止め、
「「あっ!!」」
と、抗議めいた声を上げる2人。
慌てた様に和泉に駆け寄る、コウと斗真だ。
「「ロックだけなんて、狡い!!」」
?
何なんだ?
和泉はちょっと笑って、屈み込んだ2人の口にも、何かを押し込んだ。
ロック同様、幸せそうな顔をして、もごもご口を動かし始める2人。
と、横でタケが、
「あ~ん」
とか言いながら、ぱっかり口を開けている。
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