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やっと辿り着いた動物園。
ワンデーパスを全員分購入〰〰高い！
ネズミーの国並の値段だ。
「大丈夫か？」
足りなきゃ出すぞ、と兄さんが耳打ちして来た。
大丈夫大丈夫、どーんと来い、だ。
「まだまだ余裕。 危なくなったら、兄さんに頼るよ」
そう答えると、何故か兄さんに頭を撫でられた。
「タクは、面倒見良すぎだ。 少し手を抜いても、良いんじゃないか？」
兄さん、俺を買い被り過ぎだ。
「俺は、和泉程マメじゃないよ」
そう返して、さっさか中に入って行く連中の、最後尾に付く。
そんな俺の背後に続いた兄さんが、低く笑った。
「和泉に言わせると、タクは背負い込み過ぎる程に面倒見が良いそうだぞ」
和泉、それ、お前自身の事だぞ？
それに、
「兄さんだって、面倒見良いじゃないか」
だ。
「そうか？」
「そうだよ」
ならそれは、と兄さんは言う。
「糞親父があまりにもいい加減だったから、自分達だけでも面倒見れる様になったのかもな」
父さん、本当に放任主義だからなぁ。
もう育児放棄じゃないかって位、放任してたからな、兄さんや俺に対しては。
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