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🐱🐱🐱🐱🐱
猫類コーナーで、和泉は超ご機嫌だ。
目的のホワイトタイガーに出会えて、涙を流して喜んでいる。
いや、ヨダレ、だった……
何故だ?
あ、成る程!
今、有料餌やりをやっていて、ガラス越しの檻の向こうで、ホワイトタイガーが餌を貰っているんだが……その餌が、生肉の塊。
和泉が、ヨダレを流す訳だ。
呆れた……
「たく兄~、餌やりたい~!」
ガラスにビッタリ貼り付いて、タケが言う。
確か、餌やりは五百円。
何人かに分かれて、やるしかないな。
「餌やり、したい奴ー」
はーいと元気に、シュタッと手を挙げたのは、当然のタケと和泉。
と、コウ。
和泉が挙げたもんで、慌ててロックも手を挙げる。
次いで斗真と真澄、デジカメ片手に李杜、伊織と都織、悩みつつ仁と友明――兄さん!?
あんたもか!?
……まあ仕方ない。
と、1人挙げてないぞ?
「宏は良いのか?」
訊けば宏は、ブンブン首を縦に振る。
「ご、ご遠慮、致します……」
頭の振り過ぎで目眩を起こしたのか、くらふわした足取りで離れて行き、へたりとベンチに腰を下ろす。
そこで待つ、と言う事だな?
了解。
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