-由希の世界-

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一歩外に出れば、俺の周りは敵ばかりだ。 どいつもこいつも自分のコトばかり、自分の利益のコトばかりで頭が一杯らしい。 『七光り…』 何処からともなく囁かれる陰口に、由希は心の中で失笑する。 そうだよ。 だからどうした? だけどさ、親からもらったこの血を使いこなしてるのは、俺の力だってわかんね-かな? 俺だから出来てることだって気付かないかな-。 お前らじゃ空回って、失墜して堕落するだけだってきづかね-のかな。 この血も才能も俺が使いこなしてこそ意味があるコトなんだよ。 なにも持ってないお前らには、一生かかっても分かんね-コトかな?
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