-れなの世界-

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(これは--。) 「あたしのはただの憧れって言うか-」 (こんな思いは。) 「好きだけど-…」 (好き。) 「うん」 「やっぱり憧れの方が」 「うん」 (だなんて言う) 「強いって言うか-」 (キレイなモノなんかじゃなくて) 「キャ-もうなに言ってんのあたし!」 (もっと) つい本音を暴露してしまった尋夏は、恥ずかしそうに顔を赤らめ悶える。 れなにはそのキラキラしたような世界が眩しかったのか、掠れてうまく言葉が届いて来なかった。 (どろどろしていて、) れなの向けた視線の先には、渦巻くような闇があった。 (きっと) れながそれに向けるのは恐怖ではなく嫌悪。 (ひどく、汚い) (汚い、思いだ----。)
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