私ともう一人の私

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『関係ない。俺はお前さえ居ればいいんだ』 「そういう問題じゃないじゃん!颯だって私がこれ以上太ったら…他の女に目移りするかもしれないじゃん」 『するわけないだろ。お前は俺の大事な妻だ』 「妻がブタでいいわけ?今にブヒブヒしか言えなくなるんだ」 『落ち着け、友絵』 「だって本体が太ったら、あっちの体もまた太るじゃないか!…イヤだよそんなの」 『二人とも…そう朝からわめかないでください』 「副長~。くみっちにも連絡できなくなるよ!それにあっちの体も太ってきてるって言うし…はう」 『とりあえず、服を着ましょう、友絵』 副長の咳払いに、はっと我に返る。 この真冬の北海道に脱衣所で全裸。 確かに『きちがい』と言われそうな行為だが、そこまでしてでも体重を軽くしたい乙女心と言っていただきたい。 副長はやれやれという感じで、颯は全裸の私に気づいて赤面するのであった。
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