11歳

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小5の夏。私はTシャツにショートパンツというラフな格好で家を出る支度をしていた。 私の産まれた場所は小さな南の島。 周りは海に囲まれサトウキビ畑が一面に広がってて。本当に大好きな場所。 小さな島だから同じ町内はみんな親戚みたいなもんで顔見知りばかりだった。 今日は母方の祖父の法事。つまりおじいちゃん。さっきお母さんから電話があっておばあちゃんちまで手伝いに来てって言われた。 叔父さん達も帰って来てて会うのも楽しみだった。 お母さんの兄弟は7人。 島にいるのは兄弟の中ではお母さんだけだ。 正直言って数回しか会っていない叔父さん達な顔なんて覚えていなかった。 でもやっぱり身内なので会うのは楽しみだ。 おばあちゃんの家までは子供の私が歩いても20分くらいで着く。 慣れた道だし不安だなんて考えた事もなかった。 私は支度が終わり家を出た。
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