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ワンサイズ大きいダボダボした薄茶色のセーターに、第2ボタンまで外したシャツとゆるい結び目のネクタイ。
シャツからちらりと覗く透き通るような白い肌に、鎖骨…
分かりやすいくらいに、ゴクリとツバを飲む俺。
「どうかした?」
俺の方が10センチ以上背が高いから、千尋が顔を上げて上目づかいになるのは自然の原理なのかもしれないけど…
俺にとって千尋のその行為は誘ってるようにしか思えないのだ。
今すぐ触れたい。
手を伸ばして俺の指で、その唇を、白い首筋を、キレイな鎖骨をなぞったら、お前は一体どんな声であ……………
…て、オイ。
待てコラ。
変態か俺は…。
危うくぶっ飛びそうになった理性をなんとか取り戻す。
「そんなに眉間にシワ寄せてー…せっかくのイケメンが台無しになってるよ?」
ダボダボの袖から細くて長い指が出たと思ったら、俺の眉間にピタリとくっついた。
まるでスイッチでも押されたみたいに心臓がドクドクと激しく脈を打ち始める。
ああ…触りたい…触りたい触りたい触りたい。
その手をつかんで、細いその指にキスをしてそれから………
……………
うん、やっぱり俺は変態だ。
むしろ健全な男子だと開き直りたい。
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