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本棚に追加とても不思議な気分だった。
こうして追憶通りの物を見られて、どこか安心したような気持ちなのにもかかわらず、それに深く浸ろうとするとえも言えない不安のようなものに教われる。
恐怖、足元から崩れ落ちて行く妄想。
希望、あいつにあえるかもしれないと言う自惚れ。
どっち付かずな感情、頭を強く打たれた様な衝撃、揺らいで、落ちる。どこまでも落ちる。
安心と不安、正反対の感情に板挟みされ、思わず頭を押さえた。
そんな俺を心配したのか人のいい松風が、少し慌てた様な声を出した。
「白竜、大丈夫?」
『―ゅう―、―ぃ――ぅ―?』
一瞬、強い光で視界が満たされると、激しい陽炎の向こう側に、黒い色の「何か」が俺に声をかけてきた。
耳障りなノイズに阻まれてその言葉全てを理解する事は出来ない、どんな声なのかさえ解らない。
ただ、解るのは、そいつは確かに
俺の名を呼んだ。

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