紹介

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店の扉を開けると目に入ってきた槇途と女2人。 女は2人とも、顔は見えないものの、小顔でかなりスタイルが良さそうに見える。 槇途が紹介してくれるだけありそうだ。 ドアの音に気付いたんだろう、俺の姿を見つけた槇途がおぅ、と手を挙げた。 「遅くなってゴメン」 一方的なメールで時間も書いていなかったが、自分が遅れたのは事実で。暇を潰させてしまったかと槇途に謝罪の声をかけると、 「マジで来ないかと思ったし!」 と笑いながら言われた。 女2人の方に視線をやると、2人ともモデル並みの美女。 驚きを隠せないまま、槇途の方に視線を送ると、 「俺の彼女。」 と言われ、槇途の目の前の女に視線を送った。 「玉井結愛(タマイユア)です。」 凛とした声。  しっかり自分を持っているように見える。 キャバ嬢をしていたようには・・見えない。 槇途、よくこの女を落とせたな、と驚いてしまうほどで。 「あ、どうも。 風見翔胡です。」 軽く会釈をし、隣の女にも視線を送る。 「初めましてっ。 海野瑚渡(ウミノコト)です。」 少し顔を赤らめた瑚渡、という女。 照れているのか?と勘違いしたのも束の間。 ビールの入ったグラスを見て、ただ酔っているだけか、と理解した。 「まぁ座れって」 槇途の言葉に頷き、瑚渡さんの目の前に座った。
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