紹介

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タクシーを呼び、瑚渡と一緒に乗った。 「どこ行こっか」 タクシーの中、腕を絡ませてくる瑚渡に聞いてみる。 「翔胡のお家」 少し戸惑ったが、タクシーの運転手を待たせているのも悪いと思い、仕方なく俺の住所を告げた。 タクシーが動き始め、瑚渡が甘えるように俺の肩に頭を乗せる。 さっきから、俺の心臓の音が煩い。 アルコールのせいだと思おうとしても。 手を握られ、心臓が跳ねたのは 紛れもなく、事実だ。 「瑚渡、家帰らなくて平気?連絡した?」 気持ちを察されないよう、話を振る。 「やっぱり、瑚渡とは居られないの?」 身体を離した瑚渡。 視線を感じ、瑚渡の方を見ると切なげで泣き出しそうな顔をする瑚渡。 そんな瑚渡を見て、帰したいと思う男は居るだろうか? 瑚渡の腕を思い切り引っ張り、抱きしめた。 「俺の側にいろ」 アルコールのせいで普段出来ないことが出来る。 勢いに任せて、瑚渡にキスをした。
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