関係

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食べ物の香り、コーヒーの香りがする。 「ん・・」 目を開けると、見慣れた天井が視界に入る。 「ぇーと・・」 昨日のことを思い出し、飛び起きた。 「瑚渡っ!!」 瑚渡の名前を呼び、キッチンに向かうと、瑚渡の姿が見えた。 「翔胡おはよ! ゴメン、勝手にキッチン使っちゃった」 ぇへへ、と笑う瑚渡に愛しくなる。 「居なくなったかと思った」 そう言って、瑚渡をキツく抱きしめた。 「翔胡・・・」 俺の腕の中で、俺の名前を呼ぶ瑚渡。 瑚渡の額にキスを落とすと、自然に見つめ合った。 涙目の瑚渡。 「どうした?」 「なんか嬉しくて・・・」 そう微笑んだ瑚渡が愛しくて。 瑚渡にキスをした。 「んっ・・・」 ・・・可愛い声。 沢山のキスを与える。 俺にしがみついて、キスを受け入れる瑚渡。 瑚渡はちゃんと俺を想っているのか?・・不安になる。 「瑚渡・・」 名前を呼び、首筋にキスを落とす。 「あっ・・・」 瑚渡の声が心地よく耳に響く。 首筋に、跡を残した。 瑚渡が他の男にとられないように。 瑚渡は俺のものだと。
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