関係

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「あっ、朝ご飯っ、食べて?」 「ぉー」 サラダ、ベーコンエッグ、トースト、ミネストローネ、コーヒーが並んでいるテーブルの上に置いてある。 ずっと、朝はパン1枚かコンビニおにぎりだけで、最悪何も食べずに職場に行ったりしている俺にとってはかなり嬉しい。 椅子に座り、朝食をとる。 「美味い!」 そう言うと、嬉しそうな笑顔をする瑚渡。 「あ、今日はどっか行くのか?」 そう聞くと、 「私、ここに居ちゃダメだよね?」 「居ろって言っただろ?」 不安げな顔をした瑚渡に更に言葉を投げる。 「俺の側にいろ。」 そう言うと、嬉しそうな顔を見せた瑚渡。 「翔胡、今日仕事あるよね?」 「ん?ないよ。今日は休み。どっか行きたいか?」 そう聞くと、 「服買いに行ったり、住所変更と、郵便の転送手続きしたりしなきゃだょぉ。荷物も届けて貰わないと・・・」 荷物・・  その言葉に反応してしまう。  配送だけで終わるのか?  もしくは、前の男に瑚渡を会わせてしまうのではないか? ・・俺が荷物を取りに行こう。 「荷物、運んでやろうか?  いっぱいある?」 「ダンボールが結構あるかな・・って、ぇ?! 翔胡が運んでくれるの??」 驚きを隠せていない表情の瑚渡。 「帰って来るなって言いながら、結局片付けに帰らなきゃなんだろ?」 頷いた瑚渡に、行くから。と答えた。
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