関係

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ソファーに戻ると、キッチンに居る瑚渡が見える。 「瑚渡ー?」 「今洗い物してるから待っててー」 笑顔で振り向き、答える瑚渡。 机の上で、携帯が震える。 画面には [ダァリン] ・・そう、書かれてあった。 「ゴメンね、遅くなった?」 そう言ってこちらに来た瑚渡に無言で瑚渡の携帯を手渡した。 「ぁ・・」 「で、ダァリンから、なんだって?」 イライラと、嫌味たっぷりに言葉を放つ。 「今日家居るから来い、だって。」 「そう。レンタカー借りたから。」 ぶっきらぼうに言葉を返す。 「翔胡、ちゃんと来てね?」 ソファーの下でしゃがみ、上目使いをしてくる瑚渡。 「あー、分かったって。」 瑚渡にイライラしたって仕方ないのに。 立ち上がり、玄関に向かおうと、瑚渡に背中を向けた。
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