関係

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「翔胡?」 瑚渡の声にハッとする。 どうやら上の空だったようで。 「何考えてたの?」  不安そうな声を出す瑚渡に 「いゃ?肉食いたいなーと思ってさ。」 と笑って誤魔化した。 別に肉が食べたいわけじゃない。 好きな女と一緒に住むのが決まると、普通は喜ぶだろう。 ・・俺達は、普通の関係ではないから。 「あそこにステーキハウスあるよぉ!」 嬉しそうな声を上げた瑚渡の指す方を見ると、たまに槇途と行くステーキハウスが見えた。 あそこにそういえばあったんだったな、と思いながら 「じゃー行くか!」 と微笑んで瑚渡の肩を抱き寄せた。
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