すれ違う心

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今まで話していなかった時間を埋めるように お酒を進めながら、綾萌と他愛ない話をした。 料理も全て無くなった頃、 「ぇへへっ」 お酒で酔ったのだろう、綾萌がいきなり笑い出した。 「ほら、水」 水を渡すも、ニコニコと俺を見つめるだけで、グラスを受け取らない綾萌。 仕方なく、綾萌の隣に行き、グラスを綾萌の唇に当てる。 ・・飲んでくれない。 グラスから唇を離した綾萌。 「いーやっ。」 ・・可愛い抵抗。 もう、迷いはなかった。 自分の口に水を含み、綾萌の唇に触れ、水を綾萌に流し込んだ。 「んっ・・」 綾萌が水を飲んだことを確認して、唇を離すと、熱っぽい瞳で俺を見つめてくる綾萌。 ・・止まらなくなる。 ・・綾萌の、せいだ。
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