すれ違う心

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ちょうど通りかかったタクシーに乗り、自分の家の住所を告げようとするも、瑚渡のことを不意に思い出す。 瑚渡と綾萌を鉢合わせさせるなんて・・有り得ない。 結局、ホテルに向かうことにした。 俺に腕を絡ませたまま、ホテルに来たことを分かっているのか、いや、分かっていないだろう、そんな綾萌を連れて、ホテルの中に入った。 部屋に着き、 「しょーご」 そう言ってまた抱き付いて来た綾萌に愛しくなる。 俺の腕の中で静かに瞳を閉じている綾萌。 「綾萌」 綾萌の名前を呼び、顎に触れ、俺の方に向かせる。 綾萌の大きな瞳に見つめられ、心臓が破裂しそうになる。 この気持ちは、恋と言うのか? ・・俺には分からない。 ただ、欲求のままに、綾萌にキスを沢山、落とした。
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