すれ違う心

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どうごまかせば良いだろう? 結局、雨帷は何と言ってくれたんだろうか? 2人の話の辻褄が合わないと、後々面倒なことになる。 「もしもし」 意を決して、電話に出る。 「翔胡、今どこに居るの?」 「友達の家。どうした?雨帷、なんか言ってたのか?」 「なんか、翔胡来れなくなったって連絡入ったって言われて・・  今家に帰ってきたけど、翔胡居なかったからどこ行っちゃったんだろって・・・」 正直に話してくれているようで、ホッとする。 同時に、頭の中で嘘を組み立てる、俺。 「なんか友達が熱出したって連絡してきてさ。  今から食材買いに行ったり、看病したりしなきゃだから、今日ちょっと帰れねぇゎ。ごめんな?」 「瑚渡で良かったら手伝うよっ!!」 上手く嘘を言ったと思ったのに、そう来たか。 「かなり遠いし、迷惑掛けたくないから、瑚渡はゆっくり休んでな?」 「でも・・」 「瑚渡。  いい子で待ってて?」 「解った!  待ってるね!」 ・・勝った!!! 無意識にガッツポーズをしてしまう。 居酒屋に、雨帷と一緒に居る瑚渡が気になっていた筈なのに。 今は綾萌のことしか考えられない。 綾萌の元に行きたくなる。 ・・瑚渡の事は、考えられない。 電話を切り、部屋に戻った。
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