巨人は翔び、天女は謳う。

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さて、期日は近い。 それに我が主に関わる要件、しっかり準備をしますか。 「この前アーティファクトは大体メンテした。 あとは……コイツだけだ。」 YMS格納空間、俺が見上げる先には左腕と肩のストームバレットが取り外された状態のヴァンキッシュが鎮座していた。 よく見てみればボロボロな状態である。 と、いうのも…… 「アルマゲドンをトライアングルライザーでぶっ壊したのはいいがエネルギー過多に耐えきれず宇宙斬とストームバレットが爆発するとは思わなかったな……。」 直前にろくに確認もせず搭載した機能だったし試験稼働もメンテもしてなかったからなぁ……。 「さてと、改修しますか!!!」 俺は半日かけて材料を調達し、別空間内で二ヶ月ほどかけてヴァンキッシュを大改造したのだった。 ガルトさんから依頼を受注したその日の深夜。 皆が寝静まった頃、俺はこっそりと天姫の祈りを抜け出していた。 さて、いざ出陣。 進化したヴァンキッシュは一味違うぜ。 「征くぞヴァンキッシュ、主の元へ。」 俺は格納空間内のヴァンキッシュのコクピットに転移、格納空間と現実空間を接続、座標は天姫の祈りの直上100メートル。 そして…… 「ユート=トキザミ、YMS-1ヴァンキッシュ・改、出る!!」 満天の夜空に白と蒼の流星が緑の軌跡を残して飛翔した。 さて、ここで進化したヴァンキッシュ・改の姿の説明でもしようか。
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