巨人は翔び、天女は謳う。

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聖霊の森より1kmほど離れた岩場にて、ヴァンキッシュ・改は静かに佇んでいた。 そのコクピットで俺は作戦を考える。 『ふーむ、このまま突撃してもさっきの繰り返しか……それに見た感じ聖霊の森に精霊が集まっているような場所は無かったしフィラの反応も無かった。』 つまりいつぞやのエルフの里や天界のように別空間という可能性が高い。 『となると土傀儡共は無視して突っ込むのがベストか?』 思い立ったが吉日、ということで見た目は真っ黒な円盤の俺印アーティファクト『偵察ラジコンミッションI'm Possible』を飛ばして空間の入り口を探る。 『えーっと………無いなー……お、精霊ハケーン。』 ラジコンから送られてくる映像は精霊も見ることができるのでしばらく観察する。 『ふむふむ、聖霊の森中央の巨大な岩の前で……ふむ、呪文と暗証コード的なものがあるのか。』 どうりで見つからないわけだ。 映像内の精霊は高さ50メートルほどの巨大岩に何度か指で叩き、何かを唱えると平らな表面の岩が何処かの景色を映し出し、その中に入って行った。 『なぁるほどねぇ……流石は精霊、どーりで人類が歴史を刻んでから一度もその集落が見つからないわけだ。』 パスワード付きの入り口を知らないやつが開けられるわけないし。 『だが今の映像と音声でパスワードも暗証コードもゲットできた。』 いざ、作戦開始。 の、前に作戦名を決めよう。 『うーむ………………決めた! オペレーション【開けゴマ】で。』 なんかアリババと40人の盗賊っぽいし。 作戦とは関係無いけどウーゴ君がイケメンすぎてヤバイ。
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