巨人は翔び、天女は謳う。

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殴ると同時にレーザーソードがボブの頑強な体をさながらバターであるかのように切り裂いていく。 「ぐぉぁぁぁぁぁぁあ……!!」 ボブ、撃沈。 残るは司書、幼女、そしてリリアン。 モブは全員倒した。 『さて……土傀儡も倒したことだしそろそろ俺が出るか。』 小さい奴の相手はヴァンキッシュ・改には向いてないからな。 ヴァンキッシュ・改から飛び降りた俺は右手に桜月夜、左手に焔鎖を構える。 「殺す気でかかってこい!!」 「ほらほらほらほらぁ!さっきまでの威勢はどーしたのかなぁ!」 私は今、聖霊ソルフィが繰り出すラッシュを必死に防いでいた。 攻撃に移ろうにも、僅かの隙も無いラッシュから逃げ出すことができない。 「くっ………!」 それに一撃一撃が重い。 下手に距離を取ろうとして防御をおろそかにすれば食らう。 そうなれば私は立ち上がることができなくなるだろう。 どうすれば……!! そんなとき、レイセンさんが教えてくれた「敵をいたぶる技術」の中の、ある技を思い出す。 聖霊に効くかどうかわからないけどやるしかない!! 「こんなもの?つまんない。 あーあ、来て損し……」 今だ。 繰り出された右ストレートを左手で弾き、一気に距離を詰める。 聖霊ソルフィがそれに反応する前に……!! ズドムッッ!! 私の左足が聖霊ソルフィの裸足の右足の、正確には右足の小指を踏み抜いた。 「「………………。」」 私も聖霊ソルフィも沈黙。 そして、 「いぃぃぃったぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!?!?!!?」 聖霊ソルフィが大絶叫を上げた。
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