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「そうか、そうか………。
ふっ、流石はライファの血を引いているというべきか……。」
ライファ?私のお母さんの名前?
「うむ、分かった。
お前を無理に留めるのは止めよう。」
「精霊王様!!」
ここで声を上げたのは丞相さん。
「では跡継ぎはどう致すのですか!!もはや精霊王様は先が長くありませぬ!!」
「丞相!!」
先が……長くない?
「それって……」
「フィラデルフィア、お前には関係のな「精霊の平均的な寿命は人間やエルフよりもはるかに長い。
だがそれでも限りはある。
確か精霊は平均千年だったか?
精霊王、アンタ今何歳だよ。」
「二ヶ月前に千二百三十六を迎えたところだ。」
せっ、千二百三十六ぅ!!?
「長生きだな。
だがみょんだな、人間以外の大抵の種族の王クラスは二千年は軽く生きるはずだが……。」
ユートさんのつぶやきに答えたのも丞相さん。
「精霊王様は三、四年程前から体調を崩され、今ではこのスピリオンでも実体を保つのが困難になる時すらあるのだ………嗚呼おいたわしや。」
涙ぐむ丞相さんの話を聞き、ユートさんはさらに考え込む仕草をする。
「突然の衰弱……精霊王……ナルシー……ボブ……フィラ……聖霊……王……跡継ぎ……」
と、突然何かを閃いたようなユートさんは、
「なぞはとべてすけた!!」
「はぇ?」
飛べて透けた?
「俺の黄金の脳細胞がトランザムして真実を見つけた!!」
「真実……ですか?」
ユートさんは懐から幾つかの植物を取り出すと、
「おいボブ!すり鉢とすりこぎ、あと水とピュオリアの花を取って来い!!厨房にあるのは調査済みだ!!」
「はぁ?いきなりなにを「三分で持って来たらフィラの大好物を教えてやろう。」だずぇおぅるぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!」
ボブさんは物凄い雄叫びをあげると、城へと猛ダッシュして行った。
別に大好物くらい聞かれたら教えるのに………ちなみに私はガーリックトーストが大好物、キャリナさんが作るガーリックトーストは何枚でも食べれます。
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