九番目

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華澄が何を言ってるのか分からない煉は耐えきれず、 「なぁ、なんで魔法使わないんだ? 使ってりゃ後少しで湖だろ」 「うっさいわね。私の勝手でしょうが。 第一なんであんたが私と一緒に行くのよ?」 「しょうがないだろー親父さんが付いてってあげなさい、って言ったんだからさ。 ほらあれだ、娘を夜に一人で行かせたくないって思ったんじゃない?」 「は?何それ 夜道を男と行かせることは不安じゃな――」 その瞬間、何かが月の光を遮った 「華澄、しゃがめっ!!」 「えっ、何?」 「良いからしゃがめって!はぁぁっ!」 ギィャャーー……ドスンッ 「こ、これって、鳥?にしてはデカいけど。」 そう、影の正体は巨大な翼と嘴をもった鳥。片方の翼だけでおよそ1mもある、だ。 「少しは気ぃつけろよ。最近は動物が凶暴化してるらしいからな。 お前さ、助けて貰ったらまずはお礼だと思わない?」 「ありがとうございましたぁー これで良いでしょ?」 「何だよ、その気持ち0のお礼はさ。」 「あんたなんかにはこれで十分よ。 てかさ、動物の凶暴化かなんて初耳なんだけど」 都市部では騒がれていることだが、こんな所では知らない人が大半だろう。では何故、煉がそれを知っているのか。それは――
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