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華澄が何を言ってるのか分からない煉は耐えきれず、
「なぁ、なんで魔法使わないんだ?
使ってりゃ後少しで湖だろ」
「うっさいわね。私の勝手でしょうが。
第一なんであんたが私と一緒に行くのよ?」
「しょうがないだろー親父さんが付いてってあげなさい、って言ったんだからさ。
ほらあれだ、娘を夜に一人で行かせたくないって思ったんじゃない?」
「は?何それ
夜道を男と行かせることは不安じゃな――」
その瞬間、何かが月の光を遮った
「華澄、しゃがめっ!!」
「えっ、何?」
「良いからしゃがめって!はぁぁっ!」
ギィャャーー……ドスンッ
「こ、これって、鳥?にしてはデカいけど。」
そう、影の正体は巨大な翼と嘴をもった鳥。片方の翼だけでおよそ1mもある、だ。
「少しは気ぃつけろよ。最近は動物が凶暴化してるらしいからな。
お前さ、助けて貰ったらまずはお礼だと思わない?」
「ありがとうございましたぁー
これで良いでしょ?」
「何だよ、その気持ち0のお礼はさ。」
「あんたなんかにはこれで十分よ。
てかさ、動物の凶暴化かなんて初耳なんだけど」
都市部では騒がれていることだが、こんな所では知らない人が大半だろう。では何故、煉がそれを知っているのか。それは――
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