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「どういう、事?な、何で、燃えてんの?
みんなは?大丈夫なの?」
「そんなこと、行ってみねぇと分かんねぇだろうが!!
華澄、早く魔法を!全速のを頼む!」
「えっ?あ、うん。分かった。」
華澄が意識を集中する
二人の体が中に浮いたと思うと、猛スピードで移動し始めた。
重力の反転と空気の操作によって為せるこの術は、多少練習すれば出来る難しい物ではないが、華澄程のスピードを出せる者はそう多くないだろう。
何故なら、スピードを出せば出すほど、魔力の扱いを失敗した時のリスクが増し、大怪我をする可能性がかなり高いからだ。
四分という異常な速さで村に着いた時には、火は弱まっていた。家という家は燃え尽きていたが、神社はまだ少し残っていた。
華澄は初め呆然としていたが、何かを思い出したように神社に向かって駆け出した。
「おい、何をするつもりだよ!?」
「守らないと!!私の神社の家宝を!」
「お前んちの家宝?何だよ、それ」
煉が追いかけながらしたその問いに華澄は答えず、まだ燃えている倉庫の扉を吹き飛ばした。
そこには、一人の男が立っていた。
「何者だ?貴様等は」
「俺はこの村に住「それはこっちの台詞よ!!」
「聞かれて答える馬鹿が居ると思うのか?」
「俺は馬鹿だと?」
「「そうなるな(わね)」」
「くそっ!!
な、なぁ華澄。あいつの真後ろにある丸い石みたいなのが家宝、か?」
男の後ろには小さい塔があり、そこには石が安置されている。
「うん、そうよバカ。他人に渡すわけには…いかない。」
「バカいうな!」
「ほう、やはりこいつがそうなのか。
では頂くとしよう。」
「渡さないって言ってんでしょうがっ!
弾けろ!!」
華澄は男の足元を狙って火球を繰り出す
が、着弾する直前。
唐突に、火球が消えた。
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