可愛いあの子

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結局、あたしは晴馬に宿題を見せることになった。 やっぱり、好きな人には弱い。 「嘉奈」 聞こえたと同時に、頭に軽い衝撃が走る。 「サンキュ」 頭を叩いたものは、ノートだったらしい。 あたしはドキドキしながら、それを受け取った。 こんなに、ドキドキしていること……晴馬は、知らないでしょ? 「購買のコロッケパン一個ね」 あたしは、ドキドキを素直に言えず、直ぐ意地を張る。 「うわ、可愛くねー」 あーもう。また痛い。 素直になれないあたしが悪い。 あたしは自分で自分を、痛めつけている。 ホントに、バカだと思う。
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